迷っている時間が、将来の受給開始を遅らせてしまいます。今すぐご相談ください。

このコラムを通じて、障害年金申請で悩む方が一人でも多く、希望を手にされることを願っています。

「こんな軽い症状で申請なんて…」とためらっている、あなたに伝えたいこと

「自分よりもっと大変な人がいるはず…」 「日常生活が全く送れないわけではないし、こんな症状で申請するのは、申し訳ない気がする…」

病気やケガの辛さを抱えながらも、その真面目さや、他者への配慮から、障害年金の申請をためらってしまっているあなたへ。そのお気持ちは、とても尊いものです。しかし、そのために、あなたが本来受け取るべき正当な権利を、見過ごしてしまっているとしたら、それは非常にもったいないことです。

この記事では、そんなあなたにこそ、知ってほしい障害年金の「本当の目的」と「考え方」についてお伝えします。

その「ためらい」、あなたの優しさの証明です

障害年金の申請をためらう方の多くは、責任感が強く、我慢強い、心優しい方です。ご自身の辛さよりも、周りのことや、もっと困っている誰かのことを考えてしまう。しかし、障害年金制度は、聖人君子であるかを問うものではありません。あくまで、定められた要件に該当するかどうかを、客観的な基準で判断する、社会保険制度なのです。

誤解①：「日常生活が全く不能」でなくても、対象になります

障害年金の認定基準は、「身の回りのことが全くできない」ことだけを想定しているわけではありません。 例えば、障害等級2級の目安は「必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度のもの」とされています。 つまり、「なんとか一人で着替えや食事はできる。でも、それだけで一日が終わってしまい、働く気力も体力も残らない」という状態は、十分に2級の可能性を秘めているのです。

誤解②：「働いている」から、対象外というわけではありません

「収入があるのだから、対象外だろう」というのも、よくある誤解です。特に、障害厚生年金の場合、3級の基準は「労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」とされています。 例えば、「会社の特別な配慮で、短時間勤務にしてもらっている」「同僚の助けがなければ、今の仕事を続けられない」といった状況は、この「著しい制限」に該当する可能性があります。働いている事実だけで、諦める必要は全くありません。

考え方を変えよう：これは「恵んでもらう」のではなく「権利を使う」こと

障害年金は、生活保護のような福祉制度とは異なり、私たちが万が一のために保険料を納めてきた「社会保険」です。あなたがこれまで納めてきた保険料は、病気やケガで働けなくなった時の、自分自身の生活を守るための、いわば「掛け金」です。 障害年金を請求することは、決して特別なことでも、申し訳ないことでもありません。自動車保険を使った、火災保険を使った、ということと同じように、保険制度に基づいた、あなたの正当な権利を行使することなのです。

あなたの「大丈夫」は、本当に大丈夫ですか？

「まだ大丈夫」「もう少し頑張れる」と、自分に言い聞かせていませんか？その我慢が、かえってあなたの病状を悪化させたり、将来の選択肢を狭めたりしてしまうかもしれません。経済的な安心を得ることで、心に余裕が生まれ、治療に専念でき、結果として回復への近道になることも少なくありません。

まとめ：判断するのは、あなたではなく「制度」です

ご自身の症状が障害年金の対象になるかどうかを、あなたが一人で判断する必要はありません。その判断は、提出された書類に基づき、日本年金機構が客観的に行うものです。 あなたがやるべきことは、ためらうことではなく、まずは「自分の場合も、可能性があるのだろうか？」と、専門家に相談してみること。その一歩を踏み出すことです。