「脳梗塞で障害年金を申請したいと考えているんだけど、障害年金は申請できるのか？」「正社員として通常通り働いているから支給されないんじゃないか？」

 

このような悩みを抱え、障害年金を検討あるいは、あきらめていらっしゃる方らの相談をたくさん受けます。

 

脳梗塞で日常生活に支障をきたしている方は障害年金を受給できる可能性があります。このコラムでは、脳梗塞になって日常生活で困っている方が障害年金を受給するにあたり、どのような要件があるのか、専門家である社会保険労務士が解説します。

 

脳梗塞とは？

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、血流が遮断されることによって脳の組織が酸素や栄養を受け取れなくなる病気です。この状態が続くと、脳の神経細胞が死滅し、さまざまな機能障害を引き起こします。脳梗塞は、脳卒中の一種であり、日本においては高齢者を中心に多くの人々が罹患しています。主な原因としては、動脈硬化、高血圧、糖尿病、心疾患などがあります。

 

脳梗塞の特徴

脳梗塞の特徴的な症状には、以下のようなものがあります。

• 片側の麻痺：顔や手足の片側に力が入らなくなる。
• 言語障害：話すことが難しくなったり、言葉を理解することが難しくなったりする。
• 視覚障害：片方の視界が欠ける、もしくは全く見えなくなる。
• 認知障害：記憶や判断力に問題が生じる。
• 感覚障害：触覚や痛覚が鈍くなる、もしくは感じなくなる。
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これらの症状は、脳のどの部分が影響を受けたかによって異なります。脳梗塞の発症は突然であり、早期の対応が必要です。

 

 

脳梗塞の治療法

脳梗塞の治療法は、急性期の治療と長期的なリハビリテーションに分かれます。

• 急性期の治療：
  • 血栓溶解療法：発症から早期に行われる治療法で、血栓を溶かす薬剤を使用して血流を再開させる。
  • 血管内治療：カテーテルを用いて直接血栓を取り除く手術。
• 長期的な治療：
  • 薬物療法：抗血小板薬や抗凝固薬を用いて再発予防を行う。
  • リハビリテーション：機能回復のためのリハビリテーションを行い、日常生活の質を向上させる。理学療法、作業療法、言語療法などが含まれる。

治療の効果は早期に治療を開始することで高まります。また、生活習慣の改善や定期的な医療チェックも重要です。

 

 脳梗塞で障害年金をもらうためには

障害年金は、病気やケガにより、日常生活やお仕事などが制限されるようになった場合に、受給できる年金ですが、働いていると必ずしも受給できない、というわけではありません。働きながらでも受給されている方は多くいらっしゃいます。

 

脳梗塞による障害年金の受給には、以下のポイントが重要です。

• 診断書の取得：

医師からの診断書が必要です。この診断書には、脳梗塞の発症日、症状、障害の程度、治療内容などが詳細に記載されている必要があります。

 

• 障害認定基準：

障害年金の受給には、日本年金機構が定める障害認定基準を満たす必要があります。脳梗塞による障害が日常生活や仕事にどの程度影響を与えているかが重要な評価ポイントとなります。

• 申請手続き：

必要な書類を準備し、申請手続きを行います。診断書、病歴・就労状況等申立書、住民票などが必要となります。

 

• 継続的な管理：

障害年金の受給が決定した後も、定期的な診断書の提出が求められる場合があります。状態の変化や治療内容の更新を適切に管理することが重要です。

 

まとめ

脳梗塞で障害年金をもらうためには、まず医師から詳細な診断書を取得することが重要です。診断書には脳梗塞の発症日、症状、障害の程度、治療内容が記載される必要があります。次に、日本年金機構が定める障害認定基準を満たしているか確認します。基準には、日常生活や仕事にどの程度影響を与えているかが含まれます。必要な書類（診断書、病歴・就労状況等申立書、住民票など）を準備し、申請手続きを行います。申請後、審査が行われ、受給資格が認定されれば障害年金を受給できます。

受給できるはずの年金が受給できていない場合があります。心当たりのある方は早急に障害年金請求の手続きをしましょう。

 

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