発達障害は障害年金の対象になります。近年、大人になってから診断される方が増えています。
当事務所へのご相談でも、40代・50代で初めて診断を受けた方が少なくありません。それまで「なぜうまくいかないのか」と一人で抱えてこられた方が多くいらっしゃいます。
発達障害の請求には、他の傷病とは違う難しさがあります。
初診日をいつと考えるかが最大の論点
発達障害は生まれつきの特性とされています。そのため、初診日をどう考えるかが他の傷病より複雑になります。
子どもの頃に発達障害と診断されていた場合と、大人になって初めて診断された場合とで、扱いが変わります。
特に判断が分かれるのが、発達障害と診断される前に、うつ病や適応障害で受診していたケースです。多くの方がこのパターンに当てはまります。
どの受診を初診日とするかによって、加入していた年金の種類も納付要件の判定も変わります。自己判断で進める前に確認が必要な部分です。
20歳前に初診日がある場合
子どもの頃に受診していた場合、20歳前に初診日があることになります。この場合は、保険料を納めていなくても請求できる仕組みが用意されています。
ただし、この仕組みには所得による制限があります。一定の所得を超えると支給が制限される扱いです。
働いている方の場合、この点を確認しておく必要があります。
認定では継続性と対人関係が見られる
発達障害の方は、特定の分野で高い能力を発揮することがあります。そのため、一部ができることをもって問題がないと評価されやすい傾向があります。
見ていただきたいのは、就労が継続できているか、短期間で辞めることを繰り返していないか、職場でどのような配慮を受けているか、家事や金銭管理といった生活面が成り立っているかです。
ご家族がどの程度の援助をしているかも重要です。「親が全部やっている」という実態は、伝えなければ伝わりません。
子どもの頃の記録が資料になります
発達障害の請求では、幼少期の様子を示す資料が役立つことがあります。
母子健康手帳、通知表、指導要録、乳幼児健診の記録、療育を受けていた記録などです。
ご実家に残っていないか、ご家族に確認してみてください。当時の困りごとが記載されていれば、経過を裏づける材料になります。
なお、うつ病などを併発している場合、どちらを主たる傷病として請求するかによって進め方が変わります。あわせて整理しておくとよいでしょう。
まとめ
- 発達障害・ADHDは障害年金の対象になります
- 初診日の考え方が複雑で、二次障害で先に受診していた場合は特に注意が必要です
- 20歳前に初診日がある場合は所得による制限があります
- 母子健康手帳や通知表など、子どもの頃の記録が資料になることがあります
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