突然の脳梗塞や脳出血で身体に麻痺が残り、これまで通りの生活や仕事ができなくなってしまった――。そんなとき、生活を支える大切な制度のひとつが「障害年金」です。この記事では、脳血管疾患による障害年金の請求について、初診日の考え方から認定基準、申請のポイントまで分かりやすく解説します。
脳血管疾患でも障害年金は受給できる?
目次
脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管疾患(脳卒中)は、後遺症として片麻痺や言語障害、高次脳機能障害などが残ることが多く、障害年金の対象となる代表的な疾病のひとつです。
障害年金は、初診日に加入していた年金制度によって以下のように分かれます。
- 障害基礎年金:初診日に国民年金加入中、または20歳前・60歳以上65歳未満の方
- 障害厚生年金:初診日に厚生年金加入中(会社員等)の方
令和8年度の障害基礎年金は、1級が年額1,059,125円(月額約88,260円)、2級が年額847,300円(月額約70,608円)です。障害厚生年金にはさらに3級や障害手当金もあり、報酬比例で計算されます。
初診日はいつになる?
障害年金の請求で最も重要なのが「初診日」の特定です。脳血管疾患の場合、症状が出て最初に医療機関を受診した日が初診日となります。多くは救急搬送された日がこれにあたります。
カルテが残っていれば証明はスムーズですが、入院した病院から転院・リハビリ病院へ移っているケースも多いため、最初に運ばれた病院での「受診状況等証明書」を取得することが大切です。
初診日に関するチェックポイント
- 救急搬送先の病院名・搬送日を確認する
- 高血圧や糖尿病などの基礎疾患で通院していた場合、その因果関係に注意
- カルテの保存期間(5年)を過ぎている場合は他の資料で補強
脳血管疾患の認定基準と「1年6か月待たない」特例
通常、障害年金は初診日から1年6か月経過した日(障害認定日)に障害の状態を判断します。しかし脳血管疾患の場合は特例があります。
初診日から6か月経過後、それ以上の改善が見込めないと医師が判断した場合(症状固定)、1年6か月を待たずに障害認定日として請求できる可能性があります。リハビリを続けても麻痺などが残存している場合に検討されるルールです。
認定の主な観点
- 肢体の障害:片麻痺の程度、歩行・日常生活動作(着替え・食事・トイレ等)の可否
- 言語機能の障害:失語症、構音障害の程度
- 高次脳機能障害:記憶・注意・遂行機能の低下、社会生活への支障(精神の障害として認定)
申請でつまずきやすいポイント
脳血管疾患による障害年金請求では、次のような点で苦労される方が多くいらっしゃいます。
- 診断書に日常生活の困難さが十分に反映されていない
- 高次脳機能障害が見逃され、肢体の障害だけで請求してしまう
- 「病歴・就労状況等申立書」に発症からの経過を具体的に書けていない
- 症状固定の判断時期が分からず請求が遅れる
特に高次脳機能障害は外見からは分かりにくく、ご家族が気づいた変化(怒りっぽくなった、忘れっぽい、段取りができない等)を具体的に記録しておくことが認定で重要になります。
よくある質問(Q&A)
Q. 仕事に復帰していても受給できますか?
就労していても、職場での配慮や周囲のサポートを受けながら働いている場合は受給できる場合があります。特に障害厚生年金3級は、労働に制限がある状態が対象となります。
Q. 介護保険を利用していても請求できますか?
介護保険と障害年金は別制度です。要介護認定を受けながら障害年金を受給することは可能です。
Q. 自分で申請するのは難しいですか?
ご本人が麻痺や高次脳機能障害を抱えている場合、書類作成のご家族の負担は大きくなりがちです。初診日証明が困難なケースや、診断書の内容に不安がある場合は、社労士への依頼も選択肢のひとつです。着手金の相場は2〜5万円程度で、ケースによって異なります。
まとめ
脳梗塞・脳出血などの脳血管疾患は、障害年金の対象となる可能性が高い疾病です。ポイントを整理すると次の通りです。
- 初診日は救急搬送された日であることが多い
- 6か月経過後に症状固定と判断されれば、早期請求が可能
- 肢体・言語・高次脳機能障害を総合的に評価する
- 診断書と申立書の整合性が認定の鍵
制度は複雑で、ご本人やご家族だけで進めるのは大きな負担を伴います。申請の可否や見通しに迷ったら、障害年金に詳しい社会保険労務士(社労士)への相談をおすすめします。納得のいく形で大切な権利を活かしていきましょう。
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